【理系用】現代文の勉強方法(理論編)
現代文に勉強方法はあるのか?
「国語の中でも特に現代文が苦手だ。文章を正しく読む力がないと他の科目の勉強にも悪影響なのかもしれない…何とかするには、やっぱり参考書で勉強しよう」
そう考えて当然ですが、ちょっと待った。東大塾長も「国語力が最強なら全科目すいすい伸びるようになるだろう」と考え、高1高2の時期はありとあらゆる現代文の参考書をやり尽くしました。
その結果は…全く伸びませんでした。
「○○をやるとすぐ現代文の得点がアップする」という勉強方法は、残念ながらありません。「何か特定のトレーニングをすることで確実に得点が向上する」というのが、ない。
では、一生できないままかというと、そうではありません。論理力のレベルが上がり、知識量が増えて、ある一定ラインを突破すると、突如現代文ができるようになります。
現代文より優先すべきこと
今、現代文が苦手でも、現代文の勉強は一旦ストップしましょう。林先生の授業を聞いても、出口先生の参考書を全部やっても、“今すぐ”できるようにはなりません。論理力を高め知識量を増やし、全体的なレベルアップをしながら“現代文覚醒の時”まで待ちましょう。
現代文覚醒のためやるべきことは、他の科目の学習を進めることです。特に英語の長文読解をやると、英語の長文自体が論理的に構成されているため、論理力がだんだんと上がっていきます。また、英語の長文読解を大量にこなす過程で知識量も増えていきます。数学の解答記述(LUSではADVANCED数学ⅢC以降)をやることでも論理力が上がります。
現代文の勉強に取り組むべき時期について
東大塾長の場合「現代文がダメでも十分合格点をとれるようにすればいい」と切り替え、他科目の勉強を続けたところ、高3の秋頃に突如、現代文が“わかる”ようになりました。現代文が出来るようになると、
- 「普通に読んで普通にわかる」
- 「東大二次試験の記述問題も、要素として何を書けばいいかがわかる」
という感覚になります。
「現代文の勉強は“今は”置いておき、他の科目で十分合格点をとれるようにしよう」と考えてください。周りの人で「現代文やったら伸びた」と言う人がいたりするかもしれませんが、読める文章に当たっただけの話であり、実際はすぐ出来るようにならないです。
また東大志望者は、古文漢文はしっかり時間を確保して勉強しましょう。古文漢文は知識面をしっかりやれば、点数は伸びていきます。現代文と違ってやりがいがあります。
現代文は、最後までやらなくて構わないくらいです。共通テスト模試の過去問を高3秋以降バンバン解くわけですから、「本番直前の演習時期に改めてやればいい」と考え、他の科目を仕上げましょう。他の科目でやることがなくなる位になれば、現代文も覚醒しているかもしれません。
現代文の勉強方法(理論編)
理系受験者がやるべき現代文の勉強としては
- [読解方法の基礎(解法)]
- [重要キーワード]
の2つです。
文章を読解する際のポイントは「因果・対立・並列」の3つです。これら3つの論理関係と「指示語(あの・この)」を意識して問題文を読んでいきます。「現代文の解法」とでも呼ぶべきものは参考書で学べますが、それを勉強すれば問題が解ける訳ではないことはこれまでに述べた通りです。ですが“やらないよりはマシ”なのでやはり勉強します。
この読解方法の基礎(解法)は、前述した「論理力」のことです。そのため論理力が上がると(≒英語や数学が高いレベルに達すると)、現代文の勉強を特にせずとも文章がきちんと読めるようになります。
解法の勉強と合わせてもう一つ重要なのが「知識量」です。これは「重要キーワード」といわれるものに相当し、いくつか参考書が出ています。こちらもやはり、最低限の知識として勉強しておくべきです。
【理系用】共通テスト現代文の勉強方法(実践編)
ステップ1:[読解方法の基礎(解法)]と[重要キーワード]の学習
[読解方法の基礎(解法)]
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[重要キーワード]
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※どちらか片方でOK。好みで選んでください。
ステップ2:共通テスト模試過去問で演習
「共通テスト模試過去問」
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【理系用】東大京大二次試験の記述式問題の勉強方法
※理系で二次試験で現代文が課されるのは東大、京大、名古屋大、特殊ケースで山形大(医)です。執筆時点の情報のため最新情報は各自調べてください。
記述式の鍛え方は以下の3ステップです。
- まずは自分で答案を作る。その際「要素として何があり、どのような論理構成で書くべきか」を意識する。
- 模範解答だけを見て「どの要素をどんな論理構成で書いたら満点か、部分点はどのポイントか」を一生懸命考える。その後、解説を読んでその答え合わせをする。
- 解答を書き直す
特に2が重要です。模範解答を見て、「得点となる要素」「得点となる論理構成」の2点が何なのか、一生懸命考えます。実際この2点が分かれば、満点に近い記述解答が書けるハズです。当然、採点時だけでなく解答を書く際も意識しましょう。
3も大事です。解答と同じ論理構成である一方でまるっきり同じ文章ではなく、かつ満点をとれる解答(文章)を考える。国語は授業を受けても無駄で、上記の作業を自力で頭に汗をかきながらやることで記述力が身につきます。
※なのでLUSには文系科目の授業はないのです(英文解釈は構文パターン網羅なので授業あり)
無駄なのになぜ授業があるのか?→理由は「需要があるから」です。経営側は“売れるから”講座を開講します。受講者側は“受講後の変化への期待”で受講する。経営ですから当然のことですし、受講者も受けたいから受ける訳なので、結構なことです。関係者以外が口をはさむことではありません。そもそも経済活動と「それをやることに本来的に意味があるかどうか」には何の関係性もありません。必要条件でも十分条件でもないのです。野球やサッカーを見て何か意味があるのか?意味など特に考えないでしょう。楽しいから見る。それだけです。
このトレーニングを数こなすことで、自分で自分の解答を添削できるようになっていきます。もちろん他人の解答の添削もできるようになります。
したがって、添削サービスはあまり意味がないためお勧めしません。人が書いた解答を添削する能力そのものが現代文の実力なのです。人に添削してもらったら、一番重要なトレーニングをやらないことになります。添削する側の実力が上がるだけで、添削される側の実力は上がりません。
記述式問題の勉強方法(実践編)
前節で説明した通り、
- 理系科目が十分仕上がっていること
- 英語の長文読解も相当量取り組んだ状態であること
以上を満たした上で現代文の記述対策に取り組みましょう。
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